本物をつくるー建築現場から Vol.028 – CARDINAL HOUSE

本物をつくるー建築現場から Vol.028

2019年06月06日

本州での現場経験を生かし、総合力の向上を目指す

企業内訓練校「土屋アーキテクチュアカレッジ」を修了した大工職人による責任施工。ベテランから若手までの確実な技術の継承。土屋ホームの住まいが常に高品質な理由がここにもあります。その技術者たちに「本物づくり」にかける思いを聞きます。

一昨年には、開設して間もない東海本店が担当する三重県の現場へ。施工体制が十分に整った北海道と勝手が違って、当時は地元の関連業者との連携などにも苦労が伴ったそうですが、そのなかで臨機応変に段取りを組むことの大切を学びました。

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こうした貴重な経験を積んで、職長という新たなステージへ。棟梁は一棟の木工事をすべて任される責任ある立場。職長になったときは、それまでにないプレッシャーを感じたとのこと。同時に「今まで以上に強い責任感をもって現場に立たなければ」と、身の引き締まる思いだったと言います。

技能士にとっては命ともいえる大工道具。土屋アーキテクチュアカレッジでは入学した学生にまず、大工道具の使い方と管理の仕方を徹底して教えます。3期生の鳴海職長も、その時の教えを実践し続け二十余年。現場実習に出た頃には刃先から首まで6センチもあった愛用の鑿も、今では5ミリほどの長さに。

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棟梁となって臨んだ最初の現場では、訓練校を卒業して2年目の新米技能士の指導も経験しました。「自分はしゃべりが不得意なので」と控えめに語る佐藤職長。言葉で説明できない技術の伝授に少なからず苦労したようですが、「現場を訪れるお客さまに的確に説明できる力を身につけたい」とも。

  • こちら札幌市内の現場を担当する2班4人の技能士ー左から小山職長、佐藤職長、平吹敏詞職長、浅沼幸樹技能士
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現在の目標は、施工のスピードアップを図るなど総合的な力を向上させて、周囲から信頼される職長になることです。「後輩への面倒見もいいし、先輩に対しても礼儀正しい」というのが、周囲から聞こえてくる佐藤職長の評。職長としてのさらなる成長と飛躍が期待されています。